その男には視えた。他人の「死」が、「運命」が-。家族や恋人のいない木山慎一郎の人生は、夢も自信も持てない孤独なものだった。その日までは…。愛と死と選択を巡る、人間の運命の物語。『週刊新潮』連載を加筆・修正。