町医の佐和玄得は、薬園の貸与の十年延長を請願してきた。弥右衛門はその町医の信望の篤さを知って請願書を受け付けるが藩の要職にある者はそれに反対し、大目付本間総兵衛は、息子平蔵と弥右衛門の息女雪との関係も抑えようとする。(時代小説)