会社の出向で移り住んだ岩手で、ただひとり心を許した同僚の日浅。いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「3.11」以後、触れることになるのだが…。崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描く。『文學界』掲載を単行本化。